最近急にマイク記事が続いており、興味のない大多数の方々にはごめんなさい。
そろそろ私自身の興味が薄れると思うのでもう少しだけお付き合いください。
先日秋葉原のトモカ電気に行って線材を買った際に、レジ横で謎のマイクが100円という値札とともにトレイの上に山積みになってました。
詳細不明かつ配線剥き出しで並んでいるその様子に、ラジオ会館の綺麗な店内のなかでここだけ高架下の老舗みを感じました。
私はコンビニレジ横のお菓子とかにめちゃくちゃ釣られるタイプのデブなのでついつい買ってしまいました。
構成は非常にシンプルで、角度付きのモノラルミニプラグから1cmだけ配線が伸び、そこから直接ECMカプセルがはんだ付けされています。
プラグにSONYと書いてありますが恐らくなんか別な製品のパーツを流用しただけでしょう。
カプセルは約9.7mmで、後ろに吸音孔があり単指向性カプセルということが分かります。
この時点で音を聞いた限りだと感度やS/N比はそこまで良くなさそうです。
DigikeyやAlibabaで調べたものの背面パターンからのカプセルの特定は出来ませんでした。
調べるに、少なくとも2019年から販売しているようですが報告数も少なく (Twitterで調べる限り2件) 、これ以上の調査は難しいと思い断念しました。
単指向性カプセルでは表面で受け取る音に対して背面の吸音孔からの逆相の音をぶつけて打ち消すために、表面の方向に指向性が生まれるという仕組みです。
カプセル剥き出しのままだと両面から同じようなレベルで音が入ってしまい変な感じになってしまうためカプセル単体での音質確認は難しいです。
あと単純に剥き出しだと見た目も悪く持ち運びも不便なので、簡易的にガワを作ってみました。
本体は内径12mmの銅パイプで、グリル部は家に転がってたステンレスメッシュ (40メッシュ) です。
メッシュにより2mmほど隙間を空けて逆相音の入り口を作り、中で余計な反響をしないように筐体内には脱脂綿を詰めました。
一応筐体とGNDで導通させていますが2線式で効果があるかはよく分かりません。
銅パイプはAmazonで600円ぐらいだったのでマイクユニット代よりも高いですが、正直世の中のマイクのほとんどがそんなもんだと思います。
見た目は薬莢みたいでいい感じにできました。
肝心の音はというと、正面への指向性は十分に出るようになったものの音質としては……野暮なことを言うのはやめておきましょう。
- 本気でやるならマイクの特性に合わせて筐体設計すべきなんだけど100円のマイクにそこまでするモチベは……